【年に1度のお手入れ編】

年末に行う木製家具のメンテナンス

 

年末の風物詩、大掃除。

 

大掃除は家中の1年の汚れを落とし

清々しい気持ちで新年を迎えることができますが

あともう半日プラスして

木製家具のメンテナンスにも取り組んでみませんか？

 

木製家具も毎年愛着をもって手入れすれば

その後何十年も使い続けることができますので

今回の記事は

年末に実行したい木製家具の年に1度のお手入れ編。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

年末に木製家具のお手入れがおすすめのワケは？

 

もちろん、メンテナンスして生まれ変わった家具に囲まれ

気持ちよく新年を迎える

という理由もありますが

年末に木製家具のお手入れがおすすめの理由が他にもあります。

 

１．乾燥しやすい時期だから

 

気温が低く空気が乾いている冬は

木材が乾燥してひび割れたり変形してしまうことがあります。

暖房の風やストーブの熱などの影響でも

ダメージが起きやすくなりますので

丁寧にお手入れする必要があります。

 

 

２．お手入れ後の乾燥が短時間で済む

 

後ほど説明いたしますが

お手入れのためにオイルやワックスを塗ったあとは

しっかりと乾燥させなければなりませんが

カラッと乾燥した冬の季節は

木製家具のお手入れにぴったりな季節なのです。

 

 

３．愛着が湧く

 

1年を振り返りながら、汚れを落としてメンテナンス。

丁寧にお手入れしつつ、毎年重なる風合いを楽しみ

家具を育てていく喜びを感じられます。

気に入って招き入れた大切な家具を

毎年同じ時期にメンテナンスする…、大切な時間になりますね。

 

 

2種類の木製家具の違い

 

では、まず初めに木製家具の種類を知っておきましょう。

大きく分けて2種類あります。

 

無垢材家具

 

天然木の丸太から切り出された木材のことを

無垢材といい

何も加工されていない「木」そのもののことです。

 

そして、この無垢材を使って作られたのが無垢材家具。

木目や色の入り方に同じものはないので

オリジナル性がありますし

重厚感があり、長く使うほどに風合いが増してきます。

 

一方で、乾燥によるひび割れや変形などが生じやすく

水分や汚れを吸収しやすいという難点があり

そのため、多くの無垢材家具には

何らかの塗装が施されています。

 

 

 

突板家具

 

突板とは、板を薄くスライスしたシートのこと。

 

合成材などでできた芯材に

このシートを貼り付けたものが突板材で

この突板材を使って作られたのが突板家具ですが

一目見ただけでは

無垢材家具との違いがほとんどわかりません。

 

ただし、シートが剥がれたり傷が付くと

下の芯材が出てしまい

修復が難しいというデメリットがあります。

また、無垢材家具よりも軽く

価格も安価に作ることができます。

 

 

塗装の種類によってお手入れ方法が違う

 

塗装の種類によって、木製家具のお手入れ方法が異なりますので

ご自宅の木製家具の塗装の種類を把握しておくことが大切です。

 

オイル塗装

 

オイル塗装とは

表面に植物性のオイルを塗装したもので

木のぬくもりや肌触りをそのまま楽しめます。

 

※オイル塗装（オイルフィニッシュ、オイル仕上げとも言う）

 

＜お手入れ方法＞

1．固く絞った布で汚れを落とす

2．乾いたらオイル

もしくは蜜ろうワックスを薄く塗り伸ばす

3．馴染んだら、乾いた布で余分なオイル

もしくは蜜ろうワックスを拭き取る

4．しっかり乾燥させる

 

 

ウレタン塗装

 

ウレタン塗装とは

表面にポリウレタン樹脂を吹き付けて皮膜を作り

コーティングしたものです。

熱に強く耐水性にも優れているので

傷や汚れに強いというメリットがあります。

 

＜お手入れ方法＞

1．中性洗剤を薄めて作った洗剤液に浸けて

固く絞った布で拭きあげる

2．固く絞った布で水拭きする

3．乾いた布で拭きあげる

 

※「洗剤液」の作り方

水1リットルに5ミリリットルほどの中性洗剤を溶かす

 

 

ラッカー塗装

 

ラッカー塗装とは

揮発性の高い溶液で薄めた樹脂塗料を重ね塗りしたものです。

ウレタン塗装ほどの強度はありませんが

オイル塗装よりも傷がつきにくく、木の質感も味わえます。

ウレタン塗装の木製家具で使用する

洗剤液でのお手入れはおすすめしませんので、ご注意を！

 

＜お手入れ方法＞

1．固く絞った布で水拭きする

2．乾いた布で拭きあげる

 

 

無塗装

 

無塗装とは読んで字の如く

あえて何も塗装されていない木材のことですが

さらりとした肌触りやあたたかみといった

無垢材本来の質感を楽しめます。

 

また、無塗装の木製家具を不必要に水にさらすと

変形する可能性がありますので

年に一度の大掃除というよりは

毎日のこまめな乾拭きが長持ちの秘訣です。

 

まとめ

 

テーブルだけではなく、キャビネットやベッドなど

木製家具はおうちの至る所に存在しています。

年に1度のお手入れで

こうした大物家具も丁寧にメンテナンスすれば

お部屋自体がすっきりとした印象になります。

でも、必ずお手入れ前に、塗装の種類を確認するのを忘れずに！

 

1年間の感謝をこめて丁寧にお手入れし

また来年も大切に使用して、おうち時間を楽しみましょう。