2022/03/14 09:57


「インテリアやストレス解消に効果的な色とは?」PartⅢ

今回は

4.溜まったストレスを「発散する色」「抑制してしまう色」

5.対人ストレスを「和らげる色」「さらに過剰にさせる色」

についてです。



2020年から始まったコロナ渦の影響により

私達は閉塞感に満ちた生活を体験するようになりました。


今まで当たり前のようにしていたことが

感染拡大防止のために自粛せざるを得ない状況になり、先行き不透明です。





一時期、学校は休校、飲食店も営業自粛、アミューズメント施設も軒並み休業

旅行なんてもってのほかで「ステイ・ホーム」が合い言葉。

とにかく必要最小限の外出しかできませんでしたので

こうした状況下で、多くの人がストレスを感じていたと思います。

 


ご存知の方もおられると思いますが

ストレスはときに風船に例えられることがあります。

風船を指で押さえる力がストレッサー(ストレスの原因となる刺激)となり

それによって風船が歪んだ状態となります。

 

これがストレスです。

 


例えば、「言いたいことがあっても言えない」

「腹が立っているけど我慢している」など

内側にエネルギーを溜め込んでいる場合などがまさにそう

 

ですからそんな時には、ストレスを発散するには押さえ込まれたものを元に戻す

つまり外へ向かって反発する力が必要になりますが

そのエネルギーを与えてくれるのが「赤」です。


アドレナリンの分泌を促す効果が高い赤色は

交感神経を刺激し、脳の興奮レベルを上げて、血圧を高め

心を奮い立たせ、感情を外へ向かわせるはたらきがあるため

溜め込んでいたストレスや感情を発散させてくれる効果が高いのです。




最もストレス発散を促すのは鮮やかな赤ですが、濃いピンク

オレンジ色でも近い作用がもたらされます。どちらも赤の色みを含んだ色であるためです。

 

また、黄色も光に最も近い色で気持ちを外へと向かわせる

このようなはたらきがあることから、気持ちを明るく楽観的にさせてくれます。


どの色も派手な印象なので、着るのが恥ずかしいという人もいるかもしれませんが

ポロシャツなどであればスポーティーな印象にもなるので

抵抗感が少なくなるかもしれません。

色の効果を発揮したいなら、できるだけ自分の目に見えるところに身に着けましょう。


また、同じ赤系でも、小豆色やレンガ色などの茶色に近い赤系は避けましょう。

なぜなら、ストレスを発散するには、落ち着き過ぎてエネルギーが足りないからです。

 

その他にも、避けたいのは、青や青緑です。

これらの色は心のエネルギーを押さえ込み、内側に向かわせるからです。

 

さらに黒や灰色も感情を抑圧・抑制するはたらきがあり

ストレスをより溜め込むので、避けた方が賢明でしょう。

  




5.対人ストレスを「和らげる色」「さらに過剰にさせる色」

 

私達が日常を過ごす上で避けられないのが「人との付き合い」です。

 

そして、人付き合いは楽しい面もありますが、反面、問題が起こることもあり

そうでなくても疲れてしまうことは誰にでもあると思います。

 

相手の顔色をうかがったり、相手のちょっとした発言に苛立ったり

自分の予定が狂わされたりと、嫌な気持ちになることは往々にしてあるものです。

また、人と会うこと自体がストレスに感じる人も多いと思います。

 

そして、対人関係におけるストレスの場合

「~し過ぎる」というのが大きな原因といわれています。

その多くが「気を遣い過ぎる」「我慢し過ぎる」「虚勢を張り過ぎる」などです。


そんなときに身に着けると良い色が「緑」

 

暖色、寒色のどちらにも属さない緑は

見える波長の中では最も中間に位置するスペクトルの色です。

そして、色の性質としては自然を象徴し、調和とバランスを意味し

過剰になりがちな状態を緩和し、中和するはたらきがあるのです。

 

そのため、何事も「ほどほどに」という気持ちをもたらし心理的な安定をもたらします。

 

また、人間関係で大切なのは「自己主張」と「受容」のバランスです。

自分の意見ばかりを押し通すのではなく、相手を受け入れながら自分の言葉を伝えるのが

人との良好な関係を築く最適な方法です。

 




緑を身に着けていると「穏やかで話が聞き上手」な人に見られやすくなるので、

付き合いがスムーズになりやすくなります。

 

他には人との距離感も重要。

疲れない関係性を作るには、「0か、100か」ではなく

程良い心理的距離感を心掛ける必要があります。

 

緑は心をリラックスさせ、緊張を解きほぐし

過不足のない「まあまあ」「そこそこ」という意識に結びつきます。

そうしたことから、適度な人間関係の距離感を築きたいときに最も適した色なのです。

 

実際に緑が好きな人には、組織などでは調整役を担っていることが多く

周囲とのバランスの良い関係を作り出すのが上手であるタイプがよく見られます。

そして、緑の明るさは基本的に普通から明るめの色

暗いトーンの場合、人には厳格なイメージを与えがちになりますが

人に振り回されることにストレスを感じているのなら

敢えてダークグリーンを着るのもおすすめです。

 

そして「~し過ぎる」に当てはまる人は「赤」を身に着けないようにしてください。

赤は行動や心の状態を過剰にする傾向があるからです。

血気盛んになり、自分の言いたいことだけを主張しがちになる

この可能性もあるので、注意が必要です。

 


科学的にも証明されている「色の力」。

三回に分けて書いた「インテリアやストレス解消に効果的な色とは?」

快適な生活のために、普段のちょっとした色使いを気にしてみてはいかがでしょう?