2022/03/03 11:37




「たかが色」「されど色」

実は、わたしたちの生活に影響を及ぼし

健康にも密接に関係することが科学的にも証明されている「色」

今回から数回に分けて

「インテリアやストレス解消に効果的な色とは?」というテーマで

メンタルを整えるための科学的な「色」の使い方をご紹介します。

 


1.メンタルは見た色でできている

2.“色”が、心と身体に影響する「メカニズム」

3.インテリアでやりがちな、残念な色使い

4.溜まったストレスを「発散する色」「抑制してしまう色」

5.対人ストレスを「和らげる色」「さらに過剰にさせる色」




1.メンタルは見た色でできている


普段、身に付ける洋服やインテリアなどの色を意識するのは

おしゃれのためかもしれませんが「色」には想像以上に人を動かす力があります。

 

そして「人間は、色によって心も体も大きな影響を受けている」

「メンタルは見た色でできている」

そういってもいいほど

 

それはなぜかといいますと、人が受け取る情報の約87%は「視覚」

 

この目から入る情報で占められており

目にするものには必ず何かしらの色がある

 

さらに、赤・青・白など、それぞれの色には、視覚以外の感覚

「聴覚」「嗅覚」「触覚」「味覚」を左右する

様々な刺激があるためです。

 



例えば「料理は目で味わう」といわれている味覚や嗅覚がそう

「熱い」「冷たい」などの温度感覚では

赤いカップでコーヒーを提供されると

より温かく感じられることも明らかになっており

 

それだけではなく「柔らかさや硬さの感覚」「匂いの感じ方」

「音の聞こえ方」など、様々な感覚に強く関与しています。

そしてそれらの受け止め方は健康にも影響を及ぼしているのです。

 

 

さらに、光によって生み出される色は

「覚醒」や「沈静」という反応はもちろん

「認知」や「思考」「判断」「行動」に大きく関わり

「運動能力」「集中力」「睡眠時間」

さらには「時間の感覚」まで、あらゆる精神活動を左右します。



 

 

2.“色”が、心と身体に影響する「メカニズム」

 

もともと色は生きる上で大切なものでした。

なぜなら、お腹が空いても、目の前にあるものが新鮮であるか、熟しているか

毒がないかなどの「食べ物の識別」や「危険の察知」など

重要な情報を読み取ることができるからです。


そして、人間のDNAには、色に関するたくさんの情報が蓄積されています。

色は脳にはたらきかけて、特定の心理状態を作り出し、身体の反応を引き起こすのです。

 




では、実際に色がどのように脳を刺激するのか?

 

そのメカニズムをたどっていきますと

色の刺激が脳に伝わるルートは、主に「視覚経路」と「非視覚経路」があります。

そして、この「視覚経路」は、いわば「信号が赤」「海が青い」など

色を知覚して認識する経路です。

 

眼に届いた光が網膜で電気信号に変換され

視神経を通って大脳の「視覚野」に伝わり

りんごや猫、雲など「見た物(色、形、質感など)が認識」されます。

 

また「非視覚経路」は、色が無意識に脳を刺激する経路で

視神経を通過した後

「大脳辺縁系」「下垂体」「松果体」などに刺激を伝えます。

 

つまり、色は無意識のうちにこれらの器官を刺激するため

私達は知らず知らずのうちに

心と身体にその影響を受けていることになります。

このように色は、脳の重要な各部分を刺激し

身体の機能のコントロールに関わっているのです。



今日はここまで

次回も「インテリアやストレス解消に効果的な色とは?」をお届けいたします。