2021/12/03 09:16



リフォームで、機能的かつ暮らしが楽しくなるキッチンをつくるためには

住む人の生活スタイルを考えてプランをつくることが重要ですが

今日はPart「これから夫婦二人の生活が始まる団塊世代のためのリフォームプラン」について

リフォーム事例を交えながらプランニングのポイントをお話しします。

 



CASE3】これから夫婦二人の生活が始まる団塊世代のためのリフォームプラン



子供の独立後、夫婦二人で快適に暮らしていくためにリフォームをお考えになる方はとても多いですが

その際、使わなくなった子供部屋をLDKとつなげて広々としたプランにするケースがありますし

家事の効率化や冷暖房の効率性、通風を高められる点を考慮し、部屋数を減らしたり、希なケースでは減築するなど

“絞るリフォーム”を選択されることもあります。

 



コンパクトな生活には、LDKを中心に考えたプランもおすすめです。

 

対面式のオープンキッチンで、キッチンカウンターの奥行が大きめのサイズを選ぶ人が多いようです。

テーブル代わりに食事ができるようにすれば、料理をダイニングテーブルまで運んだり

片付けをする手間が省けて便利ということでしょう。

この場合、キッチンがダイニングテーブルを兼ねているため、あえてダイニングスペースを造らない

という方法もあります。

ゆっくり食事をしたいときは、リビングの座卓やローテーブルで座って食べるというのも

リラックスできてよいと思います。





リフォーム事例

ファミリー向けの3LDKを思い切って1LDKに大胆リフォーム。

大空間の中に生活を凝縮し、ホテルのような住まいを実現。



課題

■一般的なファミリータイプの3LDKだが、すでに夫婦ふたりで使わない部屋もあって非効率。

■水まわりが分散していて家事動線が長くなってしまう。

■通風が期待できず、開放感がない。



  



住み慣れた築29年のマンションを“風を感じる洗練空間”をテーマに

夫婦二人が暮らしやすい住まいへリフォーム。

奥行のある「L型」の「対面式」オープンキッチンがダイニングテーブルを兼ねることで

空間を効率よく活用できています。

さらに個々の部屋は設けず、普段の生活は広いLDKですべて行うという“二人暮らし”ならではの間取りに。



 


今は元気でも数十年先の事まで考えてプランを作ることが大切

さらに、万が一の事も考慮してバリアフリーや安全性に配慮したリフォームを考えておくことも重要になるでしょう。

たとえば、キッチンには車椅子でも入れるようにキッチンと背面の壁や収納との距離(幅)を

大きめに確保できるとよいでしょう。

 


また、カウンターの下に膝が入るようにシンク下には収納スペースを設けずに空間をつくっておく

などの工夫もできるとよいですね。

車椅子が不要の場合でも、このスペースはスツールを使ったりゴミ置場にできるので便利です。

 


さらに、座った位置から手の届く範囲と高さに収納を配置するようにしましょう。

コンロは、安全性を考えてIHヒーターを採用する方が多いです。

今、ガスコンロを使っている場合、IHヒーターは使い方が違うので、このタイミングで交換し

使い慣れておくのもよいと思います。

住まい全体においては、段差を取り除き床材は滑りにくい素材を選択しましょう。

部屋の入り口の幅は広めに確保し出入りしやすいように引き戸にしておくとよいでしょう。








以上、3つのケースでご紹介したようにリフォームは

家族構成や生活スタイルが変わる前後に行われることが多いです。

生活スタイルが変わった後なら住まいへの不満が比較的はっきりしているので

リフォームのプランはつくりやすいでしょう。

一方、変わる前は暮らしのイメージが持ちにくいため、プランづくりで悩まれる方が多いと思います。

特に住まい全体を変えるリフォームの場合

キッチンプランの細かい部分までは気が回りにくいかもしれません。

 

そんなときは、リフォーム会社や設計事務所に相談して進めると安心だと思います。

今回ご紹介したケースやプランニングのポイントも参考にしながら

満足できるキッチンと住空間を手に入れてくださいね。